ネットショップを経営するなら仕入れ用語を覚えておこう
ネットショップに限らず、商売で仕入れをするときには専門用語を知らないと、取引相手から相手にしてもらえないことがあります。
ネットショップで販売する商品の仕入れ先を探すにも書いてありますが、ネットショップで成功するには仕入れが命です。取引先と対等に話ができるように、専門用語を覚えておきましょう。
上代
上代(じょうだい)とは定価のことです。メーカー希望小売価格が設定されていないオープン価格の場合には、参考上代と呼ぶこともあります。定価だと素人かと思われますが、上代と言えば玄人っぽく思われます。
下代
下代(げだい)とは卸値のことです。仕入れ値や単価とも言いますが、上代(定価)に掛率を掛けた金額になります。仕切りとも言われますが、問屋が取引相手に卸す価格ではなく、メーカーから問屋が仕入れるときの価格を仕切りと呼ぶことがあります。
掛率
掛率(かけりつ)とは、上代(定価)を基にした下代(卸値)の割合のことです。上代が100円の商品で7掛けなら下代は70円になります。
掛率は割合で表すことが多いですが、65%のパーセンテージを省いて65掛けと言ったりすることもあります。誤解したままだと思わぬ損失が発生することもあるので、分からないときには取引相手に確認しましょう。
発注単位
仕入れをするときにはひとつずつ卸販売してくれる商品もありますが、多くの場合には決められた数での販売となり、最低販売数のことを発注単位(はっちゅうたんい)といいます。
発注単位はケース単位だったり1ダース単位など商品により異なります。発注単位のことをロット数と言うこともあり、1ロット/6ヶ入りのように入り数が決められていることもあります。
口座
口座(こうざ)と言うと銀行口座のことを思い浮かべますが、仕入れの場合は取引先に信用を取り付け、取引ができる状態になることを口座を開くと言います。
口座の開設ができたら取引先と信頼関係が築かれたことになり、現金取引だけでなく掛け売りで仕入れができるようになります。
取引
仕入れのことを取引(とりひき)と言うことがあります。卸問屋に出向いたときには『仕入をしたい』と言うよりも、『取引をしたい』と言ったほうが玄人っぽく思われます。
掛け売り
掛け売り(かけうり)とは代金を後日まとめて受け取ることを前提に商品を売る行為のことで、毎回支払いをするのではなく、期日が来たらまとめて請求が届き、支払い日までに支払うという方法です。掛率と似た用語ですが全く意味が違うので注意しましょう。
月末締めの翌月払いのように1ヶ月分の仕入れがまとめて請求され、支払いも一括で行われることが多いやり方です。掛け売りのメリットは仕入れてから支払いまでに時間的猶予があるので資金繰りが楽になることですが、口座の開設が必要になるなど、取引先と信頼関係が築かれないと採用してもらうことはできません。
発注書
発注書(はっちゅうしょ)とは注文を記入する書類のことです。証拠を残すという意味でFAXなどの紙の発注書しか受け付けない会社が未だに多く存在します。取引先によっては専用の発注書が用意されていたり、形式が決まっていることがあります。
赤伝
赤伝(あかでん)とはマイナス伝票のことです。仕入れた商品に何らかの不都合があって返品した場合には、商品とは別に売上伝票を相殺する必要があり、マイナスの金額が記載された赤伝を発行して請求額を±ゼロにします。赤伝は返品などが発生しない限り、お目にかかることがない伝票です。
買取
通常は仕入れ先から商品を買取(かいとり)で仕入れることになります。仕入れには商品を買取らずに預かっておき、売れた分だけ支払いをする委託販売や消化仕入れという方法もあるので、それらと区別するために買取と呼んでいます。
注残
注残(ちゅうざん)とは注文数が完納していない注文残のことです。受注残やバックオーダーとも言います。100ヶの注文に対し60ヶ納品があったものの、40ヶは後日納品となると40ヶ分が注残になります。注残を完納まで残す場合と、不足分は注残として残さない場合がありますので確認が必要です。
客注
客注(きゃくちゅう)とは購入するお客様が決まっている商品の仕入れ注文のことです。既に売れることが分かっている注文ですから、卸問屋としても確実に納品するために特別な意味を込めて呼ぶ用語です。
元払い
元払い(もとばらい)とは、送り主が送料を負担して荷物を送ることです。仕入れをする場合に問屋に出向いて直接購入すれば配送不要ですが、送付してもらう場合には送料負担の問題が発生します。
そのため○万円以上の注文の場合は送料元払いなどの条件を設けていることがあり、設定金額以上の注文なら送料無料、設定金額に満たない場合は送料着払いまたは送料は別途請求になります。
この他にも様々な仕入れ専門用語がありますが、とりあえず今回紹介した用語を覚えておけば問題なく仕入れが行えると思います。

仕入れで使われる用語には独特な言い回しをするものが多く、慣れないうちは戸惑うかもしれません。しかし覚えるべき用語の数はそれほど多くはないので頑張って覚えてください。仕入れ用語を知らない素人感丸出し状態で取引相手に挑むことだけは避けたいものです。
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